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フランス:米国をWTOへ提訴も辞さず-関税合戦で

「貿易戦争」といったら米中だけと思っている読者のあなた。世界情勢は違う。米国とフランスの間でもにわかに貿易関係で緊張が走り始めた。ことの発端はフランスが米国のGAFAなどにデジタル関税を課そうとしたこと。これに対して米国のトランプ政権はフランス産品への対抗関税の構想を発表。するとフランスのルメール経済相は8日、現地テレビ局に出演、WTOへの提訴も辞さない姿勢を示した。両国はさきに開催されたNATO関連会合でも、首脳同士がすれ違いを見せたばかり。

しかし問題はここからである。肝心のWTOが現在、機能不全に向かっているのだ。詳しくは数日前に放送されたNHKの『時論公論』に譲りたい。筆者の考えでは、日本が仲介に乗り出すことが可能なのではないか。日本は貿易で成り立っている国である。WTOが麻痺に近い状態の中で、米仏を取り持てるのは日本しかいない。日本外交が世界に輝く絶好の機会でもある。