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<考察>BBCに見る「英国力」vs「中国力」

英国の公共放送BBCは、総じて香港情勢を冷ややかな目で見ている。返還の際にもっと中国に釘をさしておくべきだったのではないか。一見すると「中国力」の台頭に、もはや「英国力」はかなわないように思える。目立っているのが、香港の民衆による「ユニオンジャック」から「米国旗」への乗り換えである。

 

面白い一策は、英国の艦艇(例えば「病院船」)が香港の港湾に着岸することである。さもサイゴン陥落の米軍機みたいになるのを危惧しているのだろうか。否、英→仏→豪→カナダなどが病院船を間断なく香港の港へつけることである。それを定期化する。無理ならば小型ゴムボートでも良い。

 

一方で米軍艇は台湾海峡でミサイル発射実験を行う。既述だが、劉鶴副首相訪米の際に、人民元相場の大幅切り上げ(50%から70%)を要求する。中国当局にとっては計り知れない圧力や打撃となるだろう。

 

しかし英ジョンソン政権は議会内では勇ましいが、香港問題には自らが介した特効薬を持ち得ないように感じる。ただし「病院船・ボート」や国連軍の派遣という側面から「英国力」は残っている。決して侮ってはいけない。また中露を国連安保理でともに欠席に追い込むことはそれほど難しくない。欧米は中国にとってまだゼロではない力量を有している。